顧客獲得コストは過去3年間で30%上昇し、クリック、セッション、新規登録を得るのがこれまで以上に難しくなっています。
しかし、真の機会はトラフィックを増やすことにあるのではなく、すでに獲得しているトラフィックを最大限に活用することにあります。再訪問者は新規訪問者よりも常に高い成果をもたらすためです。具体的には、コンバージョン率が高く、エンゲージメントが深く、長期的な収益の大きな部分を占めています。
このガイドでは、Contentsquareの「2026年デジタルエクスペリエンス・ベンチマーク」から得られた最新のリテンションベンチマークを分析し、変化の内容、リピート行動の促進要因、そして実際にリテンションとリピートコンバージョンの向上をもたらす要因を軸にデジタル体験を最適化する方法について解説します。
重要なポイント
コンバージョン率が全体的に低下している今、安定した収益を確保する上で重要な役割をリテンションが担っている。
新規ユーザーに比べて、再訪問者はより安定した行動を示し、コンバージョンの落ち込みが小さい傾向がある。
新規顧客の獲得は鈍化しており、ブランドは初回訪問数を増やすことから、初回訪問の価値を最大化することに、焦点を移しつつある。
モバイルユーザーのリテンション率は上昇傾向にあり、長期的な価値を生み出すモバイル体験を提供する必要性がこれまで以上に重要になっている。
1. ユーザーはモバイル体験に継続的な価値を見出している
6000のサイトにわたる990億のウェブおよびアプリセッションから得られたデータを分析した当社のベンチマークレポートでは、以下が明らかになりました。
モバイルデバイスにおける30日間のリテンション率は前年比10%増加
デスクトップのリテンションは7%減少
これは何を意味するのか?
人々は、ブランドが提供する利便性と最適化されたユーザー体験に惹かれ、これまで以上にスマートフォンに時間を費やしています。その結果、ユーザーは利用を繰り返し、モバイルでの30日間のリテンション率は前年比10%増加しています。
しかし、デスクトップが依然としてコンバージョン とエンゲージメントを牽引しています。このように、ユーザージャーニーは複数のデバイスやセッションにまたがるため、モバイルとデスクトップがどのように連携することで、何度も訪問したくなる(そしてコンバージョンにつながる)シームレスなユーザー体験を生み出せるかを理解する必要があります。
注力ポイント
顧客のリテンションとコンバージョンには、クロスデバイスのアプローチを採用します。モバイルによって再訪問が促進される傾向が強まっていますが、より深いエンゲージメントを引き出し、コンバージョンにつなげることにおいて、デスクトップが依然として重要な役割を果たしています。
モバイルとデスクトップのユーザー体験を連携させることで、ジャーニー全体を最適化します。同期されたログイン情報、保存された進捗状況、一貫したパーソナライゼーションにより、シームレスなデバイス間の移動が可能になります。その結果、ユーザーはデバイス間をスムーズに移動し、好きな方法で再訪問してコンバージョンに至ることができます。
Contentsquareの高度なジャーニー分析機能は、ユーザーがジャーニーのどの時点で離脱したか、再び戻ってきたか、どのデバイスで戻ってきたかを明らかにし、モバイルとデスクトップの両方のデジタル体験を最適化するのに役立つインサイトを提供します。
![[Visual] Journey analysis - Exitanalysis 2](http://images.ctfassets.net/gwbpo1m641r7/3BQeOO8Q7TJ4wcfhWTB8jq/5eb3b4473b8a763b39ccc79c20e4ace1/Journey_analysis_-_Exitanalysis_2.png?w=1280&q=85&fit=scale&fm=avif)
Contentsquareでは、セッションをまたいだ行動データを確認できます。
🤿 さらに理解を深める:モバイルアプリとウェブサイトのユーザー体験をモニタリングして最大限の成果を得るための6つのヒントをご覧ください。
旅行業界ほどモバイルでのリテンションが重要な業界はありません。旅行・ホスピタリティ業界でリテンション向上のためのモバイルファーストの戦略が採用されている背景には、73%のユーザーがスマートフォンでエンゲージメント、リサーチ、インタラクションを行っているという事実があります。ここでは、顧客の離脱につながるフラストレーションを軽減し、モバイルアプリでのエンゲージメントを向上させることが、旅行者をコンバージョンへと導く上で不可欠です。
2. 再訪問者はより積極的にエンゲージしてより多くの価値をもたらす
Contentsquareのベンチマークレポートでは、以下が明らかになりました。
新規訪問者数は6%減少したが、再訪問者数はわずか2%の減少にとどまった。
再訪問者の割合が最も高いブランドでは、セッションあたりの閲覧ページ数が2.3ページ多く、サイト滞在時間も87%長かった。
90日間のリテンション曲線は、初期に離脱が多く、中盤で安定し、後期に上昇――ほとんどのユーザーがすぐに離脱するものの、継続して利用するユーザーのロイヤルティが着実に高まることを示している。
これは何を意味するのか?
新規訪問者の減少ペースは再訪問者よりも速く、これは、新規顧客獲得だけに頼ることはできないことを意味しています。サイトに長く滞在し、エンゲージメントが高いのは、明確な目的と具体的なニーズを持ってサイトを訪れる既存のユーザーです。
毎日または毎週、リテンションの最適化を行う必要はありません。 例えば、金融サービスにおけるリテンションを見てみましょう。この分野における「健全なリテンション」は、多くの場合、請求時や更新時にユーザーが戻ってくるという周期的なパターンを示します。これらの接点は、顧客体験を最適化し、価値を強化する絶好の機会となります。
注力ポイント
リテンションを高めるには、初回訪問時のユーザー体験を強化する必要があります。そのためには、ユーザーがどのようにしてサイトにアクセスしたのか、そして、ユーザーが価値を得るのを妨げている要因は何かを理解することから始めましょう。
Contentsquareのセッションリプレイ機能では、ユーザーがアクセスしてから離脱するまでの経緯を正確に把握できます。ユーザーがどこでためらい、ホバーし、離脱したのかを確認できるため、早い段階でフリクションを取り除くことができます。また、ヒートマップでさらに詳細を確認し、サイト内でユーザージャーニーの進行を混乱させたり妨げたりしているページ要素を特定することで、初回訪問者の再訪を妨げている障壁を簡単に修正することが可能になります。
![[Visual] zone-based Heatmaps](http://images.ctfassets.net/gwbpo1m641r7/51FF5QnG7PhtcAso8gTSGA/a12e1c5386434d34adfe78c64d018fbe/CSQ-Heatmaps.png?w=1140&q=85&fit=scale&fm=avif)
ヒートマップによって、ページレベルでユーザーの行動を正確に把握できます。
高いリテンションにつながる行動は、いわば成果を得るための設計図のようなものです。ブランドは、リピーター特有の行動を把握することで、そのパターンを他のユーザーにも促し、顧客生涯価値を高め、既存のユーザーエンゲージメント施策を強化できます。
Heapを基盤とするContentsquareのコホート分析とリテンション分析によって、ユーザーグループが数日、数週間、数か月にわたってどのように戻ってくるかを確認できます。これにより、リテンションの向上、離脱数の増加の特定、長期的な行動の把握、特定の体験がユーザーの再訪にどのような変化または影響をもたらすかを理解することができます。
ターゲットを絞ったメールやプッシュ通知など、適切なタイミングでの働きかけは、ユーザーにブランドを意識し続けてもらうのに役立ちます。また、新しいトラフィックの獲得に予算をつぎ込む代わりに、そのユーザー獲得予算をリテンション率の高いチャネルに振り向けることで、効率性を向上させられます。
3. 再訪問者はコンバージョン率が高い
Contentsquareのベンチマークレポートでは、以下が明らかになりました。
再訪問者のコンバージョン率(2.9%)は、新規訪問者(1.7%)よりも高い。
再訪問者のコンバージョン率の低下(-4.1%)は、新規訪問者(-7.9%)に比べて小さい。
これは何を意味するのか?
再訪問者は新規訪問者の約2倍のコンバージョン率を示し、特にコンバージョン率が全体的に低下する中で、重要な収益ドライバーとなっています。また、再訪問者は市場の変化によって比較的影響を受けず、ロイヤルティが高く、コンバージョン率の低下幅も小さい傾向があります。
新規顧客の獲得がますます困難になり、コストが高くなる中、再訪問者の安定性は業績維持に不可欠です。
注力ポイント
CRO戦略にリテンションの向上を組み込み、パーソナライズされたリピート体験とコンテンツを作成して、ユーザーが戻ってくるように誘導します。Contentsquareのファネル分析によって、複数セッションのジャーニーを追跡し、複数回の訪問にわたってコンバージョンを促進している要因を把握することで、これらのインサイトをガイダンスとして活用できます。
![[Visual] Customer retention](http://images.ctfassets.net/gwbpo1m641r7/5jgnEdWU23Z5hKAVGvqwHF/5905c1fb7ad5904bde68cb96daf35923/Customer_retention__1_.png?w=654&q=85&fit=scale&fm=avif)
サクセスストーリー:Thinxが行動データを活用してリテンション率を向上させた方法
生理用下着会社のThinxは、初回訪問時のユーザー体験を最適化することで、リテンションの向上に成功しました。これにより、ユーザーは製品の価値を素早く理解し、より強い購買意欲を持って再訪問するようになったのです。同社は、新規訪問者が生理用下着についてほとんど理解していないことに気づきました。そこで、訪問者が生理に関する自身のニーズを把握できるように促し、それぞれのニーズに合わせた製品を推奨するクイズを開発しました。
このインタラクションが功を奏し、クイズ利用者は90%という高いリテンション率を示しました。これにより、ユーザーの意図を理解し、早期に商品の価値をユーザーに知ってもらうことが、小売業におけるリテンションの強化に重要であることが確認されました。
ランディングページの最適化は最初のステップです。次に、訪問者がページにアクセスした後に何が起こるかを把握する必要があります。Contentsquareの ユーザーリスト機能で訪問者をセグメント化することで、どのユーザー層が再訪し、どのようにサイトを利用し、どこでコンバージョンに至るかを経時的に確認できるため、長期的なジャーニーにおいて高い価値をもたらすパターンを特定できます。
![[visual] Users list](http://images.ctfassets.net/gwbpo1m641r7/4ggj9TxoAfAbC6OTsh6faB/ad3cdbb783cb7e5373951d2ad1246777/image__72_.png?w=1280&q=85&fit=scale&fm=avif)
結論
再訪問者の行動、モバイルの利用パターン、デバイスを横断したカスタマージャーニーを分析することで、顧客のロイヤルティを高め、フリクションを軽減し、コンバージョン率を向上させる顧客体験を特定できます。
会話分析に関するセクションでは、ベンチマークデータが、リテンション指標の背後にある定性的なコンテキストをより深く理解するのに役立つ理由を解説します。
デジタルリテンションに関するよくある質問
デジタルリテンションとは、一定期間内にユーザーがサイトに再訪問する頻度を測定する指標です。再訪問者は明確な意図を持っていることが多く、高い確率でコンバージョンし、より予測しやすい収益をもたらすため、この指標の測定は重要です。
![[Visual] Churn prevention - stock image](http://images.ctfassets.net/gwbpo1m641r7/1pt2xn0ppryr3YCMcnF22C/58b89c56360789c3df903a756975a35c/AdobeStock_520992702.png?w=1280&q=85&fit=scale&fm=avif)
![[Visual] Contentsquare's Content Team](http://images.ctfassets.net/gwbpo1m641r7/3IVEUbRzFIoC9mf5EJ2qHY/f25ccd2131dfd63f5c63b5b92cc4ba20/Copy_of_Copy_of_BLOG-icp-8117438.jpeg?w=946&q=85&fit=scale&fm=avif)