ユーザー行動の理解とは?リーダー企業が採用する新しい分析軸
「ユーザー行動分析」と聞いたことはありますか?
従来の分析は「男女、年齢、職業」などの属性にもとづいた分類が主流でした。しかし、近年になり、ユーザーを行動に基づいて分析する手法が注目されるようになってきています。
その理由は、デジタルの活用によってオンライン上の行動をデータとして取れるようになったことが挙げられます。
世界各国に支店を持つ大手スポーツメーカー「デカトロン」のCRO(Cheif Revenue Officer)
&Personalization LeadのZoe Allen氏による、CX Circle London 2022の講演を一部引用します。(英語による講演の録画はこちらから)
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ほとんどのオンラインで商品を販売している企業にとっての「私(Zoe氏自身)」は、下記のように定義されます。
年齢:36〜45歳
ステータス:既婚
年収:◯◯◯
住所:ロンドン
SNS利用状況:Linkedin、Instagram、Facebook
しかし、ご自身に置き換えていただきたいのですが、これだけの情報で「私」を定義することは不可能だと思いませんか?これだけの情報だと、何万人・何十万人の「私」がいることでしょう。本当に、その何万人・何十万人は私と同じだと言えるのでしょうか?
つまり、大半の企業がしているオンライン上の顧客セグメンテーションは、本当に意味があるものではないのです。時代遅れと言ってしまってもよいでしょう。
上記のような情報に基づくと、下記のようなコミュニケーションになりがちです。
4月といえば、新学期です。36〜45歳という年齢と既婚というステータスから、「新学期に備えよう」というランディングページが表示されます。
しかし、私には本当に子供がいるのでしょうか?新学期に備えるためにデカトロンのウェブサイトを訪れたのでしょうか?
それよりも、私は下記のようなランディングページが表示された方が、「商品を見てみたい」と思う気がします。
私は、サイクリングが好きです。属性的な「子どもがいる・いない」という事実にかかわらず、興味のあるスポーツに関係する商品をすすめてくれる方が、よっぽど私のことをわかってくれていると感じます。
つまり、私のデモグラフィック(人口統計的)な情報、年収、年齢、性別、住所、職業や企業情報などは私を定義することはできません。
私を定義するのは、性格、ニュースなどに対する意見や態度、支持する政党、趣味・趣向などの「行動」なのです。
オンラインではユーザーの行動履歴が残ります。このデータを活用しないわけにはいきません。この行動にこそ、本当のユーザー像が隠れているからです。
ユーザー行動理解はなぜ重要なのか?
ユーザー行動の理解は、ビジネス戦略において非常に重要です。
ウェブアナリティクスとクリックストリーム分析といったユーザー行動分析を活用して、ユーザーの行動パターンを把握することで、UX(ユーザー体験)とUI(ユーザーインターフェース)の改善点を見つけ出し、ウェブサイトのトラフィックを増加させることができます。
より良いUXやUIを提供できれば、ユーザーの満足度は向上し、結果的に製品やサービスへのロイヤルティが高まります。
また、ユーザー行動データの分析は、例えば、オンライン行動広告のパフォーマンスを評価したり、コンテンツマーケティングの効果を測定したりすることで、マーケティング活動の効果評価や、ROI向上にもメリットをもたらします。
このように、ユーザー行動を正確に理解することは、マーケティング活動を効果的に展開することに大きく寄与します。
さらに、ユーザー行動理解は、市場における競争優位性を獲得するためにも有用です。トレンドやニーズの変化に素早く対応し、新たなビジネスチャンスをつかむためには、ユーザーの行動と嗜好を把握することが不可欠です。
ユーザー行動分析がもたらすインサイトは、製品開発やマーケティング戦略において、意思決定の重要な根拠になるでしょう。
ユーザー行動分析でロイヤルティの向上を
ユーザー行動分析は、ユーザーが製品やサービスをどのように使用しているか、ウェブサイトやアプリにおいてどのような行動をとっているのか、ユーザーの行動パターンや嗜好、ニーズを把握するための重要なツールです。
ユーザーエンゲージメントを高めるUXとUIの改善の手がかりになります。
また、製品やサービスの問題点を特定し、改善策を練るためにも役立ちます。製品やサービスの品質を高められれば、多くの場合、自ずとユーザーの満足度は改善し、結果としてロイヤルティの高いユーザーを獲得、育てていくことができます。
ビジネスの成長に寄与するユーザー行動分析の力
前述のように、データドリブンな製品開発やマーケティング戦略には、ユーザーのニーズや嗜好の正しい理解が不可欠です。
マーケティング活動の効果を定量的に評価し、適切な戦略を立案すれば、よい高いROIの実現も不可能ではありません。
収益性を向上させ、よりスピーディーなグロースを目指しましょう。
ユーザー行動分析の最前線
最新のユーザー行動分析には、ビッグデータ解析、機械学習、AI(人工知能)などの先端技術が利用されています。
さまざまな高度なテクノロジーによって、大量のデータを高速に処理し、複雑な行動パターンを抽出することで、ユーザーのオンライン行動を詳細に追跡し、その行動パターンをリアルタイムで分析し、ユーザー行動を高度に予測することができます。
こういった解像度の高いユーザー行動の理解は、企業とユーザーの関係を深化させ、マーケティング効果を最大化します。
最新のユーザー行動分析を導入するには、専門的な知識と技術が必要ですが、その効果は大きく、市場における優位性を確保するためには必須と言っても過言ではありません。
Googleアナリティクスを活用したユーザー行動分析
Googleアナリティクスは、ウェブサイトのトラフィックを分析するための代表的なツールであり、ユーザー行動分析に広く活用されています。
ウェブサイトにアクセスしたユーザー数、ページビュー数、クリック数、コンバージョン率などのデータを追跡し、分析することができます。
データドリブンなマーケティング戦略に活用できるほか、ウェブサイトのパフォーマンス改善施策にも有効です。
Googleアナリティクスは多くの企業に導入されていますが、ユーザー行動の分析には専門的な知見が必要です。
ユーザー行動分析やユーザー体験分析などの専門家のアドバイスを得たり、研修を受けたりするなど、使いこなすためのデータリテラシー向上が求められます。
GoogleアナリティクスとContentsquareのユーザー行動分析の違いとは?
Contentsquareも、Googleアナリティクスと同様にユーザーの行動を分析します。
ですが、大きな違いは「分析できる行動の粒度」と「深さ」です。
Contentsquareなら、ページをスクロール、閲覧、クリック、タップ、キーボード利用有無など、ユーザー行動を「最小単位」で分析できます。そして、不安・不満やエラー、離脱などをセッションとして再現することも可能です。(セッションリプレイ機能)
Googleアナリティクスは過去のある状況において、ユーザーの体験に「何」が起こったのかを定量的に分析することが得意です。
Contentsquareは、上記のように非常に高い精度でオンライン上のユーザー行動を観察できるため、定量分析に加え、その行動が「なぜ」起こったのか、「どのように」起こったのかを定性的に分析することが可能です。
Contentsquareのユーザー行動分析のパワーを、貴社サイトにも
実際に数多くの企業がGoogleアナリティクスとContentsquareの両方を使ってユーザーを深く知ろうとしています。一度Contentsquareの分析の方法を見てみませんか?
貴社向けにカスタマイズしたContentsquareの使い方を、個別デモでお見せします。ぜひ、こちらからお気軽にお問い合わせください。