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Eコマースで全業界の平均コンバージョン率「2.9%」を超えるには

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Eコマースで全業界の平均コンバージョン率「2.9%」を超えるには — Cover Image

コンバージョン率は、Eコマースやオンラインストアの業績を知るうえで、重要な指標の1つです。良いEコマースのコンバージョン率とは、どのくらいなのでしょうか。あるいは、競合サイトとの比較はどうすればよいのでしょうか。

なにより、コンバージョン率を上げるためにはどうすればよいのでしょうか。

この記事では、最新のEコマース業界のベンチマークを知り、コンバージョンの目標を達成するための実践的な方法を紹介します。参照しているデータは当社の「デジタルエクスペリエンス・ベンチマークレポート」によるものです。

最新版(2023年版)はこちら

Eコマースの平均コンバージョン率

**2021年のEコマースを含む全業界での平均コンバージョン率(購入完了率)は2.96%でした。**全業界の平均コンバージョン率(2.3%)と比較すると、Eコマースの方がやや良かったということになります。

デバイス別のEコマースの平均コンバージョン率

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**Eコマースのコンバージョン率において、最も大きな違いが現れるのはデバイスです。**ウェブサイトにおける全トラフィックのうち、過半数(58%)はモバイルによるものです。それにもかかわらず、デスクトップのコンバージョン率(3%)はスマートフォン(1.6%)の約2倍にも及びます。

つまり、ユーザーは、ブラウジングやリサーチには主にスマートフォンを使用しますが、購入時にはデスクトップを使うことが多いのです。

業界別のEコマースのコンバージョン率

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業界の平均を見ると、競合に対する自社の位置づけが分かります。Eコマースにはいくつかの業界があり、コンバージョン率の平均がそれぞれ異なります。

それでは、各業界がEコマースの分野でどのような成果を上げているのかを見てみましょう。

このデータには、新型コロナウイルスによる感染拡大の影響がはっきりと現れています。多くの消費者が食料品をオンラインで購入するようになったため、食料品業界のコンバージョン率は6.80%と高くなっています。

また、旅行・サービス業のコンバージョン率も3.90%と、平均を上回っており、長期にわたるロックダウンや規制の後、人々が再び旅行をするようになったことを示しています。

通信業界と家電業界は、コンバージョン率が0.5%と1.40%と、あまり良い結果ではありませんでした。

Eコマースのコンバージョン率を最適化するために

Contentsquareのベンチマークデータは、Eコマースのパフォーマンスをランク付けできるため、競合サイトとの比較や評価に役立ちます。次のステップでは、ウェブサイトの改善に向けたコンバージョン率の最適化について紹介します。

Eコマースのコンバージョンを高める方法はたくさんあり、どのような対応をするべきかは要因によって異なりますが、パフォーマンスを向上させるための基本的な方法を念頭に置いておきましょう。

1. モバイルにおけるEコマースのカスタマージャーニーをストレスのないものに

Eコマースのトラフィックの半分以上がスマートフォンからのものであり、オンラインの世界ではモバイルデバイスの使用が一般的です。しかし、いまだモバイルデバイスからのコンバージョン率はデスクトップよりも低い状況です。

そのため、ブランドはモバイルでのカスタマージャーニーをよく観察し、ストレスの原因をなくす必要があります。

また、ユーザーがモバイルデバイスでアクションを起こすように導くためには、直感的に分かりやすいナビゲーションと、スムーズな購入フローが必要です。

ポップアップやカルーセル、サイズの大きいビジュアル要素を避けるか、モバイルの小さな画面に合わせてサイズを調整しましょう。

2. Eコマースに特化した優れたUXの提供

ウェブサイトにより多くのユーザーを引き込むためには、優れたユーザー体験(UX)の提供が重要です。

まず、ナビゲーションをシンプルに構成しましょう。CTA(コール・トゥ・アクション)は、ユーザーの行動を喚起させるために大切なボタンです。訪れてほしいページへとユーザーを導くために、見やすく明示的に配置しましょう。

また、フォームを使用するなら、要素が少ないことが優れたUXの条件です。ユーザーを戸惑わせないように、重要な入力フィールドのみに絞ります。

ウェブサイトの読み込みスピードにも改善が必要です。モバイルにおいて、読み込み時間がわずか1秒遅れるだけで、コンバージョン率への影響は20%におよぶことがあります。

3. スムーズな購入フロー

Eコマースのコンバージョン率を向上させるためには、購入フローをできる限りシンプルにするべきです。

支払い方法や配送方法など、ユーザーが必要とする情報をしかるべきタイミングで表示し、ステップごとに分かりやすく簡単なナビゲーションを提供しましょう。

また、購入フローにおいては、ユーザーに対して、必要なときにサポートを提供しなけれなりません。例えば、ユーザーが期限切れのプロモーションコードを入力しようとした場合には、元のコードと同じかそれ以上の割引が適用できる新しいコードをポップアップで表示するとよいでしょう。

4. Eコマースウェブサイト改善の優先順位づけ

コンバージョン率を上げるためにサイトを最適化する方法はたくさんありますが、その全てを実行するのは大変です。

どこを最適化すればコンバージョンを大きく改善できるか、あるいはどこで失敗して収益のチャンスを損失しているのか、**どのような施策が最も有効なのかを見極めることが大切です。**そうすることで、パフォーマンスの改善に効果のある対策から優先的に取り組めます。

5.Eコマースを利用するユーザー目線の体験設計

コンバージョンを獲得するためには、ユーザーの目線で物事を見るようにしましょう。

顧客中心主義は、Eコマースにおける大きな成功要因です。商品やサービスを提供するだけではなく、ユーザーのニーズに合ったウェブサイトやデジタル体験のカスタマイズも必要です。

カスタマージャーニー分析、サイトの指標の追跡、ユーザーの声、ABテストを参考に、ユーザーの好みを知り、最もニーズに合った施策を行います。

例えば、支払い方法や配送方法をいくつか選べるようにしたり、購入時にカスタマーレビューを表示したりして、ユーザーとの信頼を築き、一人ひとりに合った購入体験を提供してみましょう。

Eコマースのコンバージョン率の最適化の鍵は「一貫性」

この記事で紹介してきた方法は、Eコマースのコンバージョン率の向上に有効です。しかし、コンバージョン率の最適化は短距離走ではなく持久走に例えられます。コンバージョン目標を達成するためには、定期的なテストと調整、継続的なサイト分析と最適化を実施していきましょう。

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Andrea Stoica

Andrea is Senior Content Marketing Manager at Contentsquare. With vast experience in the B2B and digital sector, she loves sharing her insights on topics such as CX, UX, and digital marketing.