インサイトを行動へ：モバイルアプリ分析のデータ収集、追跡、レポート、分析のための5つのベストプラクティス

優れたモバイルアプリ体験は、データ、正確にはユーザーデータから始まります。 データインサイトは、重要な質問に対する答えを提供します。 彼らはどのモバイルアプリの機能が好きで、どの機能を避けているのでしょうか？ そしてさらに重要なのは、顧客行動の背後にある理由です。 以下の5つのモバイルアプリ分析のベストプラクティスに従って、ユーザー行動を収集、追跡、レポート、分析しましょう。 これにより、ユーザーがあなたのアプリでどのような体験しているのか、ユーザージャーニーのどこで不満な体験が発生しているのか、そして5つ星のアプリレビューを得るためにどの要素を最適化する必要があるのかを明確に把握することができます。

モバイル分析を理解することは沢山のメリットをもたらしますが、課題がないわけではありません。 チームはしばしば、データの正確性を確保すること、異なるシステムとの複雑な統合に対処すること、収集したすべての情報をどう扱うべきかなどの問題を抱えています。

データサイエンティストであれ、プロダクトマネージャー（PM）であれ、マーケティングアナリストであれ、アナリティクスに関わる仕事をしていれば、こうした課題に直面したことがあるはずです：

• モバイル機能や性能への投資を常に正当化する必要があり、そのためにはモバイルとウェブのパフォーマンスを比較するクロスプラットフォーム分析が欠かせない

• モバイル版、アプリ版、ウェブ版の両方で、ユーザーの行動を理解するのは複雑なプロセスのために時間がかかる可能性がある

• ユーザージャーニーの全体像を把握することは重要ですが、柔軟性のない分析ツールを使用すると、通常以上に困難になる

• 何をイベントとみなすかについてチーム内の理解を統一する必要もある

• モバイル・アプリケーションのアップデートをするか、分析の追跡を中断することなく、フレームワークを変更する必要がある

• 特に複数のプラットフォームやデバイス（iOS、アンドロイド、ウェブなど）からインサイトを得る場合、定期的に分析したデータを掘り下げることは、多くの時間を費やすことになる

• すべてのステークホルダーが、ビジネス成長に必要な実用的な情報を入手できるようにする必要がある

適切な知識とツールがあれば、これらの課題を克服し、モバイルアプリ分析の可能性をフルに活用し、それらのインサイトを活用して、ユーザーにより良いモバイル体験を提供することができます。 その方法をご紹介します。 

1. 強固なモバイルアプリ分析の基盤を構築する

新しいアプリの立ち上げでも、ウェブサイトのモバイル版の改善でも、しっかりとした分析基盤があれば、ユーザー体験（UX）の最適化、製品投資の正当性の確認、そして最終的には成長の促進に必要なインサイトが得られます。

この3つのステップで、モバイルアプリ分析のデータ収集を成功に導きましょう。

明確な目標を定め、追跡する適切な指標を選ぶ

モバイルアプリ分析に明確な目標を設定することで、より早く目標を達成することができます。 

例えば、モバイルPMは、アクティブユーザーがユーザビリティの問題からモバイルからウェブに切り替えることが多い特定のワークフローにおいて、ユーザーの離脱率を20％削減するという目標を設定するかもしれません。 

次に、追跡するモバイル分析指標を選択しましょう。 これらは実用的で、設定した目標をどれだけ達成できているかを示すものでなければいけません。 追跡すべき主な指標には、インストール数、解約率、継続率、アクティブユーザー数などがあります。

データの追跡を効果的に実施するためのツールの選択

ウェブとモバイルの指標を一緒に、それらを理解するために必要なさまざまな方法で、視覚化する分析ツールが必要です。 これらのクロスプラットフォーム機能により、主要業績評価指標（KPI）や基準となる指標を簡単に比較し、改善点を特定することができます。

例えば、Contentsquareに代表されるモバイルアプリ分析プラットフォーム は、デバイスをまたいだユーザー行動を追跡し、ペインポイントを特定し、ビジネス目標を達成するために変更を加えることができます。

定期的なレポートと分析の設定

レポートと分析を継続することで、アプリとウェブサイトのモバイル版で何が起きているかを常に把握することができます。 

例えば、UX分析として、アプリのエンゲージメント測定基準やコンバージョン率に関する週次レポートを設定することができます。 自動レポーティングツールを使用することで、チームは情報を得やすくなり、データ主導の意思決定がしやすくなります。

プロのアドバイス：Contentsquareを使って、すべてのモバイルプラットフォームで、すべてのユーザーデータを自動的に取得しましょう。

モバイルアプリ分析はセットアップが簡単で、忙しいエンジニアにコードを実装してもらう必要がないため、Contentsquareのユーザー中心のアプローチにより、以下のような分析指標の追跡が簡単になります：

• ユーザーフローを追跡：アクティブユーザーが「何を」しているのか、そして「なぜ」そうするのか を把握するために、カスタマージャーニー分析やセッションリプレイを活用しましょう。

• スマートなビジネス上の意思決定：チームメンバー全員がユーザーの行動データにアクセスし、情報に基づいたビジネス上の意思決定を行うことができます。

• シームレスなアプリ内体験を構築：モバイルアプリのデジタル体験分析は、プロダクトの機能とパフォーマンスの向上に役立つ強力なインサイトを提供します。

• コンバージョンを増やす：ユーザーエンゲージメント、コンバージョンとリテンションを最大化するモバイルアプリを提供します。

顧客のニーズを先取りしたモバイル体験を構築するために必要なすべての主要指標を管理することができます。

Contentsquareは、ウェブ、モバイル、アプリにおけるユーザー体験の向上を支援します。

2. データをセグメント化してアプリのユーザージャーニーを明らかにする

顧客セグメンテーションまたは、データをきれいなユーザーセグメントとコホートに分解することで、アプリのユーザーに関する素晴らしいインサイトが得られます。

ユーザー・ジャーニーを明らかに

ユーザーが延々とタップしたり、ピンチしたり、スワイプしたりしているのに気づいたことはありますか？ そのような場合は、ユーザー辿り着きたい場所に辿り着けず、ループに陥っているかもしれません。

モバイル分析データをユーザー行動に従ってセグメント化し、関連するセッションリプレイをクリックすることで、これらの奇妙なパスを発見し、修正することができます。 こうすることで、各ユーザーにふさわしい体験を構築し、彼らをプロダクトの最大のファンにすることができます。

ピンポイントな離脱箇所

複雑なフォームや反応の悪いメニューはユーザーをイライラさせ、離脱の原因になります。 データをセグメンテーションすることで、こうしたペインポイントを見つけ、それに対処してユーザーを満足させることができます。

例えば、ファネルを設定し、ソーシャルメディア、オーガニック検索、有料キャンペーンからのトラフィックがどのように新規ユーザーをサインアップさせるかの流れを比較することができます。 ファネル分析を活用して、脱落したユーザーの関連録画にクリックスルーし、エラーに遭遇したか、特定のユーザーインターフェース（UI）要素で混乱したかどうかを確認しましょう。

すべてのジャーニーを最適化する

従来の指標では顧客行動の「なぜ」は知り得ませんでした。 モバイルユーザーを本当に理解するには、「新規ユーザーとリピーター」、「価値の高い顧客」など、各ユーザーグループに関する深いインサイトが必要です。

モバイルデータのセグメンテーションと分析（英語）では、次のような方法で顧客を観察し、比較することができます。

• 行動セグメンテーション：ユーザーがクリック、退出、解約、Uターン、テキスト入力、エラー、コンバージョンイベントが引き起こされた場所によるセグメント化。

• テクノグラフィック・セグメンテーション：デバイス、画面解像度、ブラウザ、オペレーティング・システムによるセグメント化。

Contentsquareを使用して、最も重要なユーザーに関する迅速かつ適切なインサイトを得るために、意味のある顧客セグメントを作成しましょう。

3. モバイル分析とウェブ分析を組み合わせる

ユーザーは、携帯電話からノートパソコン、そしてまたノートパソコンへと、デバイス間をシームレスに行き来しています。 なぜそのような行動を取るのか、アプリ内体験を改善するために何ができるのかを理解するためには、モバイル、アプリ、ウェブ分析からのインサイトを組み合わせて、クロスプラットフォーム分析を行う必要があります。

そうすることで、以前は見えなかったパターンやつながり、隠れたチャンスが見えてきます：

ユーザーの行動、嗜好、インタラクションの深い理解

インサイトを組み合わせることで、ユーザーがどこから始め、どこでつまずき、どこで成功したかを把握し、モバイル戦略の改善に役立てることができます。 

例えば、ユーザーからのフィードバック（英語）をデバイス間で収集すれば、それらのインサイトを利用して、各プラットフォームにおける顧客体験やコミュニケーションをユーザーの要望やニーズに合わせて調整し、リピーターを増やすことができます。

ContentsquareのVoice of Customer（顧客の声、 VoC）ツールを使ってインサイトを集める

ビジネスパフォーマンスの完全な把握

様々な機能が連携された分析は、何がうまくいっていて、何がうまくいっていないのか、どこを改善すればいいのかについて、より完全なインサイトを提供します。

例えば、eコマースサイトでの購入を追跡するためにウェブ分析を使用し、アプリ内の購入を追跡するためにモバイルアプリ解析を使用します。 これらのデータを組み合わせることで、トレンドや季節的な変動、顧客の嗜好を特定し、販売戦略を適応させて収益を最大化することができます。

より正確なオーディエンスのセグメンテーションとターゲティング

モバイル、アプリ、ウェブ解析のデータを組み合わせて、詳細なユーザープロファイルを作成します。 例えば、ユーザーがデスクトップ版のウェブサイトを訪問して商品を閲覧した後、モバイルアプリを使用してレビューを確認し、携帯電話で購入を完了するとします。

これらすべてのインタラクションのデータを統合することで、閲覧履歴、嗜好、購買行動を含む包括的なプロフィールを構築することができます。 これにより、よりカスタマイズされたエクスペリエンス、パーソナライズ化されたマーケティング、特定の商品の推奨を提供することができます。

プロのアドバイス：ボタンをクリックするだけで、クロスプラットフォームのイベントを簡単に組み合わせることができます。

アプリのパフォーマンスの全体像を把握するには、デスクトップ、モバイル、アプリにまたがる行動データを自動的に取得できるツールが必要です。

これはContentsquare グループの一員であるHeap（英語）に代表されます。 あらゆるプラットフォームで一貫した柔軟なデータを記録することができます。 ユーザーがアプリとウェブサイトを切り替えたときに何が起こるかを確認するために、指標を微調整したり調整したりする必要はありません。

Contentsquare のHeapは、ウェブ、ネイティブ・モバイル、ハイブリッド、IoTデバイスなど、クロスプラットフォームのデータを簡単に記録できます。

4. モバイル体験を向上させるために顧客の行動を分析する

ユーザーに愛されるモバイルアプリ体験を作るには、まず、すでに提供しているアプリをユーザーがどう感じているかを理解する必要がある。 ユーザーは最高のリソースであり、どこを見ればいいのかがわかれば、何がうまくいっていて、何がうまくいっていなくて、どうすればそれを修正できるかを教えてくれます。 

Contentsquareのモバイルアプリ分析ツールや機能を使用して、ユーザーの行動の根本原因を調査することで、ユーザーの実際の行動に対する深くニュアンスに富んだ、文脈的で視覚的にインパクトのあるインサイトが得られます：

ゾーンベースのヒートマップ

ゾーンベースのヒートマップは画面やセクションごとに、ユーザーがどこに時間を費やしているかを表示します。 

また、ヒートマップデータをセグメント化して、最も重要なセグメントの行動を把握することもできます。 そして、分析し、規模に応じて最適化する。 

カスタマージャーニー分析

カスタマージャーニー分析では、ユーザージャーニー全体を追跡し、ユーザーがどこで離脱し、なぜ離脱したのかをチーム全体が理解できるようにします。 

アプリのエラーによって引き起こされた、特定の操作、画面、または移動がよく見られますか？ なぜ成功する道とそうでない道があるのでしょうか？ よくユーザーが離脱する点を特定することで、ターゲットを絞った改善を行うことで、リテンション率と顧客生涯価値(LTV)を高めることができます。

セッションリプレイ

セッションリプレイを活用すると、個々のユーザーセッションを再構築し、クリックからスワイプまで、ユーザーがアプリをどのように操作し、どのような技術的エラーに直面しているかを確認することができます。 

チェックアウトの完了やコンタクトフォームの送信など、あなたのビジネスにとって最もインパクトを与える特定の行動に焦点を当てましょう。 これらのセッションを観察し、ユーザーの視点から物事がうまくいかない理由を調査し、それを改善に繋げましょう。 

インパクトの定量化

インパクトの定量化機能は、改善すべき点に、与える影響から優先順位をつけることを容易にします。 

ジャーニー分析によって問題が明らかになった場合は、その影響を計算し、影響が妥当な大きさかどうかを理解することができます。 これは、より迅速で優れた意思決定に役立つだけでなく、あなたの意思決定がどれだけのコンバージョンとROIをもたらしたかを利害関係者に正確に示すことができることを意味します。

Contentsquareのモバイルアプリ分析は、従来のモバイル分析ソリューションのタッチやタップを超えるものです。

5. パフォーマンスを最適化することで、フラストレーションを解消し、モバイルにおけるリテンションを向上させます。

多くの顧客と同様、モバイルやアプリのユーザーは、長時間のダウンロードやクラッシュ、アプリ内の問題など、高速でシームレスな体験を期待しています。 

分析は、このようなユーザーを理解する上で重要な役割を果たし、何がユーザーを離さない原動力となっているのか、また、ユーザージャーニーに役立っているのか、あるいは悪影響を及ぼしているのかを明らかにします。 これらの機能はビジネスの大きな力になります：

モバイルとアプリのパフォーマンスを監視

そもそも何がうまくいっていないのかを知らなければ、UXを改善することはできません。 モバイルでのデジタル体験を確認することで、技術的な問題、UXの阻害要因、ウェブやアプリのパフォーマンスの低下による障害を発見することができます。

ContentsquareのDigital Experience Monitoring (DEM)は、すべてのページとアプリ画面のパフォーマンス指標を取得します。 行動データと技術データを組み合わせて、ユーザーのクリック、タップ、スワイプ、ホバー、イベント、エラー、テキストなど、あらゆるインサイトをリアルタイムで提供します。 このようなUXデータをすべて持つことで、これらの問題がビジネスの成果やユーザーの行動に与える影響を定量化することができます。

例えば、アプリ画面の直帰率の高さとレスポンスタイムの相関関係を監視して、何がユーザーのデジタル体験に悪影響を及ぼしているのかを理解し、それを修正することができます。

エラーとクラッシュを発見する

クラッシュとエラー分析を使用して、ユーザーの不満、アンインストール、悪いレビューの原因となる問題を検出し、解決しましょう。

Contentsquareを使用している場合、実際にエラーやパフォーマンスの問題、ユーザーの不満のアラートを受け取ることができます。 関連するセッションのリプレイをすぐに確認してコンテキストを理解し、エラーの詳細を掘り下げて共有し、迅速に解決しましょう。

エンジニアリングチームとのコラボレーション

DEMを活用すれば、クリエイティブチームとテクニカルチームをつなぐデータソースができ、同じインサイトを得ることができます。 これにより、エンジニアチームは、ユーザーに影響を与えるJavaScript、API、カスタム・エラー、アプリのクラッシュを特定しやすくなります。

あとは、直帰率や解約率に悪影響を与える問題に優先順位をつけ、素早く修正するだけです。

モバイルアプリ分析の次のステップ

分析は、モバイルウェブサイトやアプリケーションの真の可能性を引き出すのに役立ちます。 ユーザーが何を求めているかを推測したり、やみくもにアップデートや機能を立ち上げて、それがユーザーに響くことを期待したりする必要はありません。 </l:style1>

そして、適切なセットアップと5つのモバイル分析のベストプラクティスがあれば、ユーザーの声を代弁するだけでなく、ニーズを予測し、あらゆるタッチポイントで直感的なデジタル体験でユーザーを喜ばせるアプリを構築することができます。

モバイル分析に関するFAQ