最近まで、コンバージョン率最適化(CRO:Conversion Rate Optimization)とは、製品やサービスの購入、ニュースレターへの登録、特定のリンクのクリックなど、ウェブサイト上で企業が希望する行動を取るユーザーの割合を増やすことだと定義されていました。

しかし、一流のCRO実務者にとって、以前のようなCROの概念はもう通用しません。短期的で戦術的すぎるのです。

今日、CROを成功させるには、より優れた思考を身につける必要があります。組織のデジタルトランスフォーメーションを推進し、企業の経営陣に影響を与えるためには、戦術的ではなく戦略的に考える必要があります。

今回の記事では、CROを戦略的に考えるとはどういうことなのか、CRO戦略と戦術の違いについて、そしてCRO戦略のプロフェッショナルになるために必要なことをお伝えします。

この記事では、戦略的CROのマインドセットと目標を定義すること、CRO戦略の実務者として成功するために必要かつ実践的なインサイトを提供します。

CRO戦略とは?

CRO戦略とは、ウェブサイトやデジタルプラットフォームのコンバージョン率を向上させるために活用される体系的な取り組みです。訪問者の行動を分析し、最適化できる部分を特定し、購入やログインなど、望ましい行動を増やすことを促します。

CRO戦術とは?

CROの目的は、ユーザー体験を向上させ、コンバージョンを生み出すウェブサイトの効果を最大化することです。これは、以下のような手法によって達成できます。

  • データ分析: CRO戦略を立てるにはユーザーの行動を理解するためのデータが重要な役割を果たします。指標を分析し、ユーザー調査を実施することで、企業はトレンド、弱み、改善の機会を特定することができます。
  • ABテスト: この手法では、ウェブページやページの構成要素の複数のバージョンをテストし、どちらがより良いパフォーマンスを発揮するかを確認します。さまざまなバージョンを比較し、コンバージョン率への影響を測定(リンク先:英語)することで、企業はウェブサイトでのデジタル体験を最適化するためのデータに基づいた意思決定ができるのです。
  • ユーザージャーニーマッピング: ユーザーがウェブサイト上でどのように行動し、さまざまなタッチポイントに対しどのように反応するのかを理解することは極めて重要です。ユーザージャーニーをマッピングすることで、企業はコンバージョンを妨げる理想と現実のギャップやフリクションを特定し、より素晴らしいデジタル体験を構築するためにそれらの領域を最適化できます。
  • パーソナライズ化: 個人の嗜好や行動に基づいてユーザー体験をカスタマイズすることは、コンバージョンに大きな影響を与えます。データとテクノロジーを活用することで、企業はそれぞれのユーザーに最適な、オファー、メッセージを提供し、企業のロイヤルティを高め、コンバージョン率を高められます。
  • UX/UIの改善(リンク先:英語) ユーザーインターフェースの最適化とユーザー体験の向上は、CRO戦略において重要な役割を果たします。ナビゲーションの簡易化、ページの読み込み速度の改善、モバイルフレンドリーの確保は、コンバージョン率に良い影響を与える重要なポイントです。
  • コミュニケーションと信頼構築: 信頼を得て、企業が顧客に提供できる価値を効果的に伝えることは、コンバージョン率の向上に不可欠な要素です。カスタマーレビューやセキュリティバッジなどの信頼シグナルを導入し、魅力的なコンテンツを作成することで、ユーザーからの信頼を高め、コンバージョン率を向上させることができます。

明確に定義されたCRO戦略を実施することで、企業はデジタルプレゼンスを継続的に強化し、コンバージョン率を向上させ、最終的に収益成長に繋がります。

これは継続的なプロセスであり、データに導かれたインサイトに基づいてモニタリング、テスト、改善を行い、デジタル環境における継続的な最適化と成功を確保する必要があるのです。

CRO戦略:重要なポイント

CRO戦術も重要ですが、CRO戦略はROIを最適化し、組織全体のデジタルトランスフォーメーションをリードするのに役立ちます。CRO戦略を実行するには、短期的な思考ではなく長期的な思考へと考え方を転換する必要があります。

また、ユーザーをより深く理解し、CROの目標を、ビジネスの目標と一致させる必要があります。

CRO戦略に向けたジャーニーの進捗状況を診断するには、どこにギャップがあるのかを調べることが大切です。チームのスキルセット、プロセス、または現在アクセスできるデータポイントなど様々な場所にギャップは存在している可能性があります。

業界の専門家によると、CRO戦略のスペシャリストになるためには以下の7つの重要なステップを実行する必要があります

  1. CRO戦略の目標をビジネスの幅広い目標に合わせる
  2. 短期的な指標を求めるのではなく、長期的なインサイトを生み出すことに集中する
  3. CROロードマップを作成し、一度にひとつのテストに集中して実行する
  4. 定期的にABテストを実施し、その結果を受け恒常的に改善する文化を構築する
  5. ソフトウェアツールを組み合わせて使用する
  6. 多分野にまたがるCROチームを作る
  7. ユーザーをより深く理解するために、複数のデータポイントを利用する
  8. CRO戦略の定義

戦略的CROのプロフェッショナルになるための第一歩は、戦略的CROとは何かを定義することなのです。

CRO戦略とCRO戦術

マーケターなどCRO実務者は、デジタル施策を戦術的に考えることに慣れています。彼らは様々なパターンで複数のABテストを実施し、その結果から結論を導き出そうとします。

このCRO戦術の考え方は、コンバージョンのパーセンテージ、平均、ベンチマークに焦点を当てていますが、このようなアプローチでは、長期的な目標には繋がらない可能性があります。

CRO戦略の考え方は、ビジネスの全体像の把握から始まります。これは、ユーザーや見込み顧客をより深く理解しようとすることを意味しています。加えて、CROがビジネスの幅広いCRO戦略目標の中でどのような位置づけにあるかを検討することも示しています。

CRO戦略とは、長期的な目標を定め、その目標を達成するために必要なデータポイントを見つけ出し、その目標に近づくためのKPIと戦術に集中することを指します。

長期的思考と短期的思考

短期的な目標から長期的な目標に移行する際は焦点を移す必要があります。

例えばランディングページのコンバージョンを最適化するなど、フロントエンドのテストに注力するのではなく、CRO戦略には長期的なゴールを定義し、そこから逆算していくことが効果的です。

長期的な目標を定めるためには、以下のことが必要です。

  • ウェブサイト訪問者の目的や意図を理解する
  • ウェブサイトにおけるユーザーが体験した問題やフリクションを特定し、解決する
  • ウェブサイト訪問者のネガティブな意見を理解し、解決する

CRO戦術は、販売へというコンバージョンを最大化することを目的とするなど短期的な目標を定めます。CRO戦略の目的は、より多くのお金を使う可能性の高いユーザーを惹きつけ、コンバージョンさせることです。このようなユーザーは、御社の製品やサービスをより多く購入し、特定の製品ではなくあなたの会社の商品全体の愛用者になります。

別の例として、CRO戦術は特定のウェブページからのクリックスルー率(CTR)を最大化するというような短期的な目標を指します。しかし、CRO戦略の場合はカスタマージャーニー全体に目を向け、顧客体験のあらゆる段階を最適化することを指します。

CRO戦略におけるKPI

以下は、CRO戦略の推進に役立つKPIの例です。

  • 年間経常収益(ARR):サブスクリプションや契約の年間価値を算出するために使用される指標。ARRは、企業が得られると予想する収益額であるため、将来的な成長を予測するために使用される
  • 顧客生涯価値(CLV:Customer Lifetime Value):顧客が自社と取引を開始してから終わるまでの間に、どれだけの利益をもたらすのか、その総額を表す指標
    セールス・パイプライン:見込み顧客やクライアントが、セールス・プロセスのどの段階にあり、彼らからどれだけの収益を得られると見込んでいるかを示す指標
  • セールスベロシティ:4つの指標に基づき、パイプラインを通過して売上を生み出すまでの速さを示す指標
    • 案件数
    • 平均取引額
    • 受注率
    • 営業サイクルの長さなど
  • ドメインオーソリティ:ウェブドメインの強さ、検索エンジンでの見つけやすさを表すSEOの指標
  • センチメント分析:集約されたレビューやソーシャルメディアでの好評に基づく分析で、人々がブランド企業に対してポジティブ、ネガティブ、どちらでもないのいずれかの感情を抱いているかを示す指標

CRO戦略の現在地を知る

より優れたCRO戦略の実践者になるためには、CRO戦略のジャーニーのどこにいるのかを把握する必要があります。

全ての企業や組織はそれぞれ異なるものであり、自社の戦略的な優先事項に照らして、自分たちがどの位置にいるのかを把握する必要があります。しかし、どの場合にも適応できるいくつかの基本的なルールがあります。それらを自社の状況に合わせて当てはめることが重要なのです。

それではCROの現状を診断するための質問例を3つのパートに分けて紹介します。

ステップ1:人材とスキルについて

  • チーム内にユーザー/カスタマーの立場に立って行動する人がいますか?
  • チームの中に、企業にとってのビジネスの優先事項を理解している人がいますか?
  • UXリサーチを実施する人はいますか?
  • UXデザインを実行する人はいますか?
  • UX分析を行う人はいますか?
  • チームにウェブエンジニアはいますか?
  • チームのデータリテラシーの状況を教えてください
  • どのような理想と現状のスキルギャップがありますか?
  • そのギャップをどのように埋めることができますか?
    (新しいスタッフを雇う、既存のスタッフのスキルを開発する、またはフリーランスや契約ベースで足りない部分を埋めることができますか?)

ステップ 2:プロセス

  • CRO戦略全体の目標は明確ですか?
  • 目標に対する進捗を測定できていますか?
  • 四半期または月ごとのCROロードマップを作成していますか?
  • カスタマージャーニーを常に最適化していますか?
  • ウェブサイトの顧客体験に関するフィードバックを得るために、アンケートやインタビューを行っていますか?
  • ユーザーがウェブサイトに訪問した経路や、ウェブサイトを訪問した目的が達成できたのかを確認するために、アンケートやインタビューを行っていますか?
  • 定期的に新しいアイデアやデザインコンセプトを生み出し、テストしていますか?
  • マーケティング、コマーシャル/セールス、プロダクト、サポート/カスタマーサービスなど、組織内の他部門の専門知識やインサイトを活用していますか?
  • 結果を組織の他の部署と共有し、フィードバックを促していますか?
  • CROテストはどの程度先まで計画していますか?
  • 解決すべき課題の優先順位はどのようにつけていますか?

CRO戦略の最適化は、戦略目標を明確にし、その目標に向けた進捗を確認できる場合に最も効果的です。ビジネスの優先順位や外部からの圧力は常に変化します。そのため、定期的に目標を修正し、進捗状況に合わせて目標を更新する必要があります。目標を達成したら、新たな目標を設定しましょう。このようにCRO戦略とは、継続的な改善プロセスを確立することなのです。

ステップ3:テクノロジーとデータ

  • カスタマージャーニーのすべての順路を測定できますか?
  • 訪問者がどこでウェブサイトから離脱しているかを確認できますか?
  • ウェブサイト全体に共通するユーザビリティの問題を特定できますか?
  • ウェブサイト上のフラストレーションを特定できますか?
  • 最も頻繁に発生するコンバージョンを得られる機会や問題を特定できますか?
  • コンテンツ戦略のROIを測定していますか?
  • 今、どのようなツールを使っていますか?
  • どのような知識の理想と現実のギャップがありますか?
  • 知識のギャップを埋めるために必要なデータはなんですか?
  • そのデータの収集や分析に役立つツールは分かりますか?

戦術的CROは、「測定できると分かっているものをテストする」という罠に陥りがちですが、CRO戦略は何をテストしたいかを考え、テストを実施するために必要なデータを見つけることに重点を置くべきなのです。

どの部分でより多くのデータが必要かを理解し、そのデータをどのように入手できるかを検討しましょう。

CRO戦略に関する業界専門家のインサイト

CRO戦略の現在地を理解したところで、CRO戦略を強化するための実践的なステップを見ていきましょう。私たちは、CROの第一人者にインタビューを行い、彼らのインサイトを入手しました。

CRO戦略の目標を、ビジネスの幅広い目標と一致させる

会社として目指す方向を理解して、これが顧客にどのように役に立つのかを明確にし、さらに自社の価値を明確にして提案することが必要です。その上で、全社的に同じ方向に進むために強力な指標を選定することが重要です。

-Booking.com シニア・プロダクト・マネージャー Evie Brockwell氏

当社のクライアントに採用した変革的なCRO戦略に役立つ取り組みは、OKR(目標と主要業績)の活用です。OKRはその性質上、集中力、整合性、方向性を提供するのに役立ちます。最適化の目標を、ビジネスが達成しようとしている目標と一致させることができれば、勝利への道が開けると思います。

-Brainlabs コンバージョン率最適化グローバルVP David Mannheim氏

短期的な指標ではなく、長期的なインサイトを生み出すことに重点を置く

長期的なインサイトを重視するということは、短期的には大きな影響をもたらさないかもしれないが、顧客について多くのことを学び、新しい製品や将来のABテストのアイデアを得ることに役立つのです。

-Contentsquare EMEAセントラルカスタマーサクセスリード Thorsten Tekieli

CRO戦略のロードマップを作成し、1つ1つのテストに集中する

Thorsten Tekieliは小規模なテストを連続して実施することは、仮説を証明し、より大規模な予算への対応を組織内に生み出す最良の方法であると考えています。「仮説を証明するために実行できる最小限のテストを考えるべきです。このような迅速で小規模なテストは、改善の可能性を見出し、より大規模なテストのための予算をF確保するのに役立つ」と述べています。

David Mannheim氏にとって、スピードと集中力が成功の鍵です。彼は、スプリントを基本とするアジャイル手法を採用しており、その理由は「スプリントは、ソリューションを迅速に特定し、理解し、実行するために必要なスピード感を与えてくれる」ためです。

継続的なテストと改善の文化を築く

Thorsten Tekieliは、組織全体でテスト結果を共有することを提案しています。こうすることで、社内にCRO戦略の価値を認識させられる上に、テストすべき新しい仮説を様々な視点から見つけ出すことも促進されます。

「メールマガジンやSlackチャンネルでテストを共有したり小さなビデオやエグゼクティブサマリーを作成することで、人々は改善のためのアイデアを共有するでしょう。例えネガティブな反応を得てしまったとしても、それがあなたの計画をよくしたり、ユーザーへのフォーカスの原動力になります」と彼は述べています。

ソフトウェア・ツールを組み合わせて使用する

CRO戦略を成功させるには、さまざまなデータポイントを提供するさまざまなツールを組み合わせる必要があります。ツールを組み合わせて利用することで、ウェブサイト上のアクティビティの全体像を把握できるのです。
David Mannheim氏は、使用するツールを3つのカテゴリーに分類しています。

  • デジタルテストツール: ABテストやその他の技術的なUX最適化を実行できるソフトウェア
  • 行動分析ツール :ページ内の行動や訪問者の接触を測定するヒートマップソフトウェア、セグメンテーション分析ソフトウェアなど
  • Voice of Customers(ユーザーの声)ツール: これは定性分析の一種で、ユーザーテスト、アンケート、フィードバック投票など

多分野にわたるCRO戦略チームの構築

CRO戦略を実行するには、チームにはさまざまなスキルが必要です。Evie Brockwell氏が言うには、以下はすべてのチームが備えておくべき能力とのことです。

  • データとインサイトを活用して、どこに力を注ぐべきかを理解する
  • 得られたインサイトと、時間やリソースの制約に基づいて、問題に優先順位をつけるられる
  • テストするためのアイデアや設計コンセプトを生み出す
  • テストを実行できる

「専門家が協力して成果を上げることこそが最適化です。UXアナリスト、UXデザイナー、UXリサーチャー、エンジニアが協力して問題に取り組めば、一人ひとりが個別に問題を解決するよりもより素晴らしい成果を得られるでしょう 」とDavid Mannheim氏は述べています。

続いて、Thorsten Tekiel氏が述べた、重要なスキルセットを持つ役割の例を上げます。

  • ユーザーの立場に立ってニーズを代弁する人
  • ビジネスの目標を理解する人
  • ウェブ開発者
  • UXデザイナー
  • 品質保証(QA)アナリスト (あなたのソリューションをあらゆる活用例でテストし、あなたのウェブサイトについてあなたが知らなかったことを発見できる人)

複数のデータポイントを利用して、ユーザーをより深く理解する

データポイントの正確な組み合わせは、CRO戦略の優先順位、業界、ターゲットユーザーによって異なります。しかし、今回紹介する専門家の推奨の知識は、どのデータがCRO戦略にとって最も効果的かを考えるための良い出発点となるでしょう。

David Mannheim氏は、ファネルとセグメンテーションを使って矛盾を特定し、解決することを提唱しています。彼は、以下の優先順位だと述べています。

  • モバイル対デスクトップ
  • 国または地域
  • トラフィックソース

David Mannheim氏は「セグメント化されたファネルを深く掘り下げ、属性で比較することで、懸念事項を理解できる」と語りました。一方、Evie Brockwell氏は、以下のような、できるだけ多くの関連する質的・量的データソースを組み合わせることだと答えました。

  • マーケティングファネル
  • ページ内分析データ
  • ユーザーリサーチ
  • ウェブサイト全体のユーザビリティ・テスト
  • Contentsquareのようなデジタル体験分析ツール

また、Thorsten Tekieliは、Contentsquareのクリック数指標を特に勧めています。特定のゾーンのフリクションポイントを発見する簡単な方法であり、定量化して計算することで、その問題がコンバージョンに実際にどれ程の影響を与えているのか、あるいは何人のウェブサイト訪問者が影響を受けたのかを知ることができるのです。

あなたもすぐに実践したくなるようなCRO戦略の例

例1:オンラインレストランの例

このレストランは、ABテストによって年間780万ドルの収益アップを実現しました。

このレストランのチームは、ウェブサイト訪問者に多く閲覧されている「当店のお得な情報」ページのユーザーがクーポンカードをクリックしていないことに気づきましたが、その理由がわかりませんでした。

そこで、Contentsquareのゾーニング分析ツールを使用して顧客がディールカードよりも「カートを見る」CTAをクリックする方がはるかに早いことを特定しました。

チームは、クーポン自体にCTAがないため、ユーザーはクーポンはクリックできないと認識しているという仮説を立てました。そこで、彼らはABテストを実施し、仮説を検証することにしました。

CRO戦略の解決策

レストランのデジタルチームは、ABテストでそれぞれのクーポンカードにCTAを追加しました。

  • コントロール: クーポン上にCTAを表示しない
  • バリアント :クーポン上に「選択」CTAを表示

バリアントでは、ユーザーがディールカードのCTAをクリックすると、クーポンを使用して好みのピザ、トッピング、ドリンクを選択して買い物かごに入れることができます。
このABテストを2週間実施しました。

CRO戦略の結果

バリアント(クーポンCTA付き)が明らかに優れたコンバージョンを示しました。このテスト結果から推測すると、年間780万ドルの収益の増加を見込めます。

「Contentsquareは、フリクションがあるところ、弱み、顧客体験を改善できる可能性があるところ、顧客がウェブサイト上で案内が分かりずらいと感じている場所がわかるところを発見するために使用しています。私たちは、プロダクトを導入してから3~4カ月でROIを確認することができました」とプロダクトアナリティクスのグローバル責任者は述べています。

例2:ファッションブランドNEW LOOK事例

Contentsquare顧客事例外観を刷新し、ユーザー生成コンテンツを使用することで、コンバージョン率を19%向上させた方法(英語)

チェーン展開しているイギリス発のファッションブランドであるNEW LOOK。同社のテスト&ターゲットチームは、ユーザー生成コンテンツ(UGC)を使ってCRO戦略を向上させる実験を考えていました。彼らは、UGCがウェブサイトの他のエリアで高いエンゲージメントを獲得していることを知っていたので、商品ページにUGCを配置した場合の変化を確認したかったのです。

テストでは、商品詳細ページとPDPの両方で、カルーセルの最初の画像を置き換えてUGCをユーザーに見せました。

結果

ウェブページのパフォーマンスが著しく向上しました。商品詳細ページまで到達したユーザー数は23%増加し、新しい画像がユーザーのクリックを促していることがわかりました。また、全体的な商品コンバージョンも19%増加し、画像がユーザーの購入を促進していることが証明されました。

1週間の売上増加率は5.5%だったので、ウェブサイト全体でより多くの製品にUGC画像を使用した場合の潜在的な収益アップの幅は98%であると推定できます。

「Contentsquareのおかげで、より可視化された形で結果を見ることができ、カスタマージャーニー全体を理解することもできました」と、New Lookのテスト・ターゲット・スペシャリストであるFaith Dallas氏は言います。

CROと戦略的データの関わり

ウェブサイトで提供するデジタル体験は、競争優位の基本であるべきです。CRO戦略のアプローチにおいても、顧客のニーズやフラストレーションに焦点を当てることで、顧客が求めるデジタル体験を提供できるのです。

しかし、ウェブサイトにアクセスした顧客の行動や、顧客に悪影響を及ぼしている問題を確認できなければ意味がありません。それを確認するには、適切なデータにアクセスする必要があります。

高度なデジタルインテリジェンスツールを使えば、次のことがわかります。

  • ウェブサイト上での顧客の行動
  • 顧客がどこでつまずき、なぜ離脱するのか
  • どのウェブページとCTAが最も効果的か
  • 閲覧数やクリック数が多いコンテンツと少ないコンテンツ
  • ユーザーがどのページからから離脱して いるか(英語)なぜ離脱しているか
  • モバイルデバイス向けに提供するデジタル体験の効果
  • デジタル体験に関する顧客からのフィードバック

これらのインサイトを活用することで、次のことが可能になります。

  • 消費者のデジタル行動に関するインサイトをスコアリングして定量化し、長期的なCRO戦略の目標に反映させることで、最適化を促進します。
  • ユーザーセッションを記録および再生して、ユーザーがコンテンツ間やページ間をどのように移動しているかを正確に明らかにし、カスタマージャーニーにおける主要なフリクションポイントを浮き彫りにします。
  • 顧客の声(ユーザーの声)を定量化することで、ウェブサイト上で顧客がどのようなフラストレーションを体験しているかをより深く理解できます。

このレベルの深いインサイトは、CRO戦略のアプローチを促進します。CRO戦略の目標を定め、ロードマップを設定し、どの仮説をテストするかの優先順位を決定できます。

進捗状況を効果的に測定し、あなたが従事しているビジネスに収益に与えている影響を確認できます。

さらに重要なことは、ユーザーを理解し、彼らの期待に応えたデジタル体験を創出できるかです。訪問者の好みに合わせてウェブページを適応させ、訪問者はウェブサイトにたどり着いたときに、どこに何があるのかをすぐに理解できる状態にすることが理想です。ユーザーが説得力を感じる工夫をすることで、ユーザーはカスタマージャーニーを進めるように促されます。そして、 ファネル内のフリクションやコンバージョンを阻む要因を最小限に抑えられ収益に繋がるのです。

その結果、企業の経営陣に影響を与え、顧客の満足度を高めるための予算を増やし、企業のデジタルおよびCRO戦略をさらに推進できます。

 

顧客セグメントの活用で、顧客行動への深い理解を。

Contentsquareで顧客セグメントを作成し、顧客の行動に対するインサイトを活用しましょう。まずはプロダクト動画をご覧ください。

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